2017/06/12

IOIは今年4月に更新した自社のパーム油ポリシー(Sustainability Palm Oil Policy (SPOP)) をさらにより高い持続可能性を実現させるために改訂したと発表した。具体的には、今年2月に第三者サプライヤーによる政策コミットメントの実施に関する付属文書を追加した上で、新たに改訂された高炭素ストックアプローチ(HCSA)方法論とそれに関連する社会的必須要件を適用することにもコミットしている。さらにIOIは人権と労働環境の分野でのコミットメントを強化しており、全ての労働者にノルマに関わらず法定月額の最低賃金を払い、労働組合を利用できるようにし、自由で公平な労働原則とビジネスと人権における国連の基本理念を採用するなどとしている。また今年の終わりまでにすべての移民労働者のパスポートを返却すると約束している。

これに対し米国の環境NGOレインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)のアグリビジネスのキャンペーンディレクター、ジェマ・ティラック(Gemma Tillack)氏は以下ように語る。
“IOIの改訂政策の発表はHCSA、自由で公平な労働原則、ビジネスと人権における国連の基本理念の信頼できる方法論と枠組みを用いて、森林破壊と人権に関する責任を果たすという同社のコミットメントを明確にする重要なステップである。”

“IOIは事業で環境社会的重大な影響を与えている問題に取り組み、早急にコミットメントを実施しなければならない。IOI は至急マレーシア、サラワク州のロングタラコミュニティでの長期に渡る土地紛争(NGOが問題解決を求めるためにIOIに送ったレターはこちら、レターの日本語訳はこちら)を解決しなければならず、プランテーションで行われている強制労働のリスクに取り組むための実行計画と公に発表された「労働者側に課金負担のない就職プロセス」を実施しなければならない。”

“ユニリーバ、マーズ、モンデリエス、ケロッグ、ゼネラルミルズ、ネスレ、クラフトハインツ、キャンベルスープ、ハーシー、グルポビンボのようなブランド企業や他の潜在的なIOIのパーム油バイヤーは、IOIが実際に行動を伴ったこれらの新しい約束が果たされることを確実にする必要がある。”同氏はこのように述べている。

レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)と、グリーンピース、フォレストピープルプログラム(,Forest Peoples Programme)、グラスルーツ(Grassroots)はこれらのコミットメントが実施されるよう注意深く監視し続けるだろう。

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