2023.7.26 – Mongabay

マレーシア・サバ州東部では、森林保護区を除いてほぼ全域がアブラヤシ農園に転換されている。NGO「サイと森林基金(RFF)」は、2020年10月からサバ州東部にあるタビン野生生物保護区近辺で、アブラヤシ農園を森林に再生し、野生動物の回廊を作る取り組みを行っている。タビン保護区とクランバ野生動物保護区、マングローブ林のあいだに7000ヘクタールの回廊を作るという広大な計画の一部である。

自然には戻ってこない特定の種を積極的に植林し、閉鎖林冠が形成されるよう、つる植物を取り除く作業を行っている。植林木の生存率は60~70%である。RFFはサバ州政府と緊密に連携し、ボルネオゾウ、オランウータン、マレーグマ、ウンピョウなどの希少種が回廊を利用するなど、成果が現れている。

再生のための農園の購入には寄付金を使っているが、資金集めは難しい。資金提供者の多くは手付かずの森林の保全に重点を置いているか、アブラヤシ産業への関与を避けている。そのため RFFは当面、アブラヤシの果実を収穫し販売するなど、他の収入源を模索している。

原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2023/07/nursing-oil-palm-plantations-back-to-nature-in-malaysian-borneo/