お役立ち情報詳細

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パーム油の生産における自由で公正な労働
(パーム油労働原則)

1990年以降、世界のパーム油の消費は増加し、それに伴ってパーム油の生産がしばしば強制労働やその他の近代的奴隷労働に依存しているとの指摘がされるようになりました。そのために環境への影響に配慮した持続可能なパーム油を求める声が世界的に高まり、2004年に「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」が設立され、RSPOは持続的なパーム油生産に求められる環境・社会的要件等を8つの原則にとりまとめました。労働に関してはその中のひとつとして「農園、工場の従業員及び、影響を受ける地域住民への責任ある配慮」が挙げられ、その中ではさらに13項目の原則が述べられています。2013年にはパーム油革新グループ(POIG)が、持続可能なパーム油生産において革新性とリーダーシップの発揮によってRSPOを支援することを目的に設立されています。

一方で、1990 年代よりビジネス全般における人権への関心が急速に高まり、企業は国内の本社だけでなく、取引先、海外の進出先など業務全体での人権侵害・労働問題への配慮を求められるようになり、責任あるサプライチェーンへの取組みが必要とされるようになってきました。その背景には、「国連グローバル・コンパクト」の提唱(1999年)、国際金融公社(IFC)等による「赤道原則」の制定(2003年)、ジョン・ラギー氏よる国連人権理事会への「保護、尊重、救済:企業と人権についての枠組み」の提出(2008年)、「企業のビジネスを巡る原則ガイドライン」(ラギー報告)の採択(2011年)等がありました。

このような流れの中で2015年3月、手引書「パーム油の生産における自由で公正な労働」が発行されました。これは、全世界のパーム油プランテーションおよび搾油工場で雇用されている数百万人の労働者の労働条件を実際に向上させるための枠組みを示すものでした。米国、ヨーロッパ、マレーシア、インドネシアのNGO、労働団体、労働組合、投資家、慈善団体の代表から成る専門家のフォーラムによって作成され26団体が関与しました。

この手引書は「原則」と「実施ガイダンス」の2部構成で、「原則」の部は、倫理的な労働者募集、責任ある雇用、適正な生産目標・労働時間、労働者の健康と安全などに関する7項目から、「実施ガイダンス」の部は「正当で実効的なアクセス可能で透明な苦情処理システムを確立すること」など具体的な12項目から成っています。

日本語版のダウンロード(1.6MB):
http://palmoilguide.info/pdf/Free_and_Fair_Labor.pdf